【ネタバレ感想】君の名は。を見てきた。
君の名は。を見てきました。
結論からいうと、とてもよかった。です。
ラブストーリーなんかくそっくらえ、というおいらですらそう思いました。
Twitterの方に感想を投下してもよかったのですが、かなりネタバレ要素まで踏み込んでやらないと自分自身が満足できなさそうなのでこちらに書きました。
というわけで、ここから先はネタバレを多分に含んだ感想になります。
未見の人、ネタバレされたくない人は絶対に読まないように!
なお、見た直後で興奮していて文章が支離滅裂になっているかもしれませんのであらかじめご了承ください。
では感想を。
口コミで評判が高かった今作。
シン・ゴジラを見に行ったときの予告もいい感じだったので前々から見に行こうと思っていましたが、
今日まとまった時間がとれたので思い切ってみることにしました。
オープニングですが、これを見るだけでだいたいネタバレというかオチが分かってしまいます。
が、演出としてこれはありでしょう。
これからどういう物語が展開するのか、期待が高まります。
前編を通じて言えることですが、絵はとても綺麗でリアリティがあります。
作画に関して言えばストレスは全くなしでした。見づらいシーンもあまり記憶にありません。
物語の序盤は高校生の男女が、お互いの身体が入れ替わるという、SFものの王道的展開。
このまま王道ラブコメに発展するかと思いきや、実はヒロインの三葉は3年前の隕石落下事故で死んでいたという超展開になります。
これが分かった瞬間、ああ、これはタイムリープものかよ、と頭を抱えそうになりました。
ハルヒのエンドレスエイトから始まり、魔法少女まどかマギカやSTEINS;GATEなどでもはやおなじみの、主人公が過去に戻って未来を変える、もしくは修正する系のお話。
君の名は。もご多分に漏れずこれに該当します。
しかし君の名は。は、かたわれどき、本尊を隔てるあの世とこの世の境界、組紐など、伏線をうまく張っていて独自色をだしています。
特に、隕石落下の当日三葉が髪を切った理由。
主人公の瀧が飛騨高山へ行くときに腕にミサンガみたいなものをつけていた意味。
この辺のミッシングリンクが見事に繋がったとき、
うわわわわわあああああああああああ!?
と発狂しそうになりました。切ねえ、これは切ねえ…。
個人的に一番痺れたのは、カルデラで二人が再開したシーン。
かたわれどきの伏線をこう回収するかーと唸りましたが、このとき瀧が三葉の手のひらにサインペンで書いた文字。
三葉が追い詰められたときに手のひらを開いてなんて書いたのか分かるのですが…
バカ!ほんとこいつはバカだ!!!こんちくしょおおおおおおおおおおおおお!?
もう全力で瀧をぶん殴りたい。そして全力で抱きしめてやりたい。
よくやった。この馬鹿野郎が!!
このシーンで相当やられました。壁が何枚あっても全部ぶちこわせる自信がある。
このあと三葉は父親である町長のところまでたどり着くのですが…
ここで場面転換。
瀧の時間軸から5年後。
瀧は高校を卒業して就活で苦戦中。
ここでピーとなって終わるわけですが、
まーベタな終わり方というのは簡単ですよ。
でもね、やっぱりこういう終わり方でよかった(号泣)。
どんなにインパクトがある思い出も、時間が経てば記憶は薄らいでいきいつの間にかなくなってしまうのかもしれません。
それでも、経験したなにかというのは自分の体の中で実は息づいていて、なにかの拍子にばぁーっとよみがえってくるんじゃないか。
そんなことを思いました。
ひょっとしたら自分のなかでも記憶の彼方へとんでいることがあって、
実はなにかの拍子で運命的な再会をするんじゃないか。
全く根拠のない妄想ですが、そういうこともあるんじゃないか。そういうロマンティックな気持ちにさせてくれました。
根拠がないといえば、作中の瀧の行動にはいくつか不可解なところがあります。
3年間放置されていた口噛み酒を突然飲んだり、
あれこれ走り回らなければならないときになにかに取り付かれたようにママチャリでヒルクライムをはじめたり、と。
まともな頭で考えたらなんでこんな行動をとったのか理解に苦しみます。
しかしこれはドントシンク、フィールの世界でしょう。
伏線が綿密に張られていて(しかもわかりやすくてちゃんと回収されているのがありがたい)色々と論理的な考察ができる余地もありますが、
この話は基本的にSFでもファンタジーでもなく、瀧と三葉のストーリー。
あれこれ考えるよりも彼らのピュアなやりとりで、何も考えずにキュン死するのが一番楽しめるんじゃないかと思います。
あと危うく書き忘れましたが、隕石落下当日に三葉が髪を切った理由。あれもよかったです。
このエピソードが瀧の腕のミサンガみたいなものへの伏線になっていたわけですが、
切ねえ!切ねえよ!!
と発狂しました。
君の名は。は互いに直接連絡が取れない、すごく近い距離にいるんだけど一緒になれない、そんな状況の男子と女子が、SF的、ファンタジー的な壁を乗り越えて結ばれる話なのではないでしょうか。
SF・ファンタジー的な要素も強いですが、話は王道のピュアラブストーリー。
情報網の発達した現代だからこそ、こういう話は胸に刺さる気がします。
下馬評に押されて見に来たようなかんじでしたが、見に来て良かったと思います。